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比ミンダナオ島で大雨…22人死亡20万人避難

記事の概要

フィリピン南部のミンダナオ島で起こった大雨の影響で洪水や地すべりが発生し、14日までに22人が死亡、20万人が避難するなどの被害が出ている。

大きな被害が出たのは同島東部のコンポステラバレー州など。大雨は15日まで続くと見られ、気象当局が注意を呼びかけている。ミンダナオ島では2012年と2013年にも台風で大きな被害が出ている。

元の記事を読む→ 【2014年01月14日:読売新聞

根拠の無い心配は愚の骨頂

まず、被害に遭われた方にお悔やみ申し上げるとともに、被害が拡大しないことを祈ります。

さて、この手の報道がなされると、フィリピン全土が大変なことになっているようなイメージを持つ方が必ず出てこられます。すでに私のところにもマニラやセブは大丈夫か?と知人から心配メールが届いているのですが。こういう言い方は失礼かと思いますが、脊髄反射的な客観的根拠を欠く心配は百害あって一利なしです。

だいたいマスコミというのは人の心配や興味を煽って視聴率や販売部数を伸ばすのが仕事です。マスコミの言うことだけをそのまま鵜呑みにし、自分で調べる、客観的根拠を探るという作業を省くと、間違った判断とそれに伴う愚かな行動を生み出すだけです。

マスコミを鵜呑みにせずに調べましょう!

ミンダナオで大雨被害が出たからマニラもセブも大変なことになっている。本当にそうなのか、ちょっと調べれば分かる話です。

ミンダナオの位置関係

左の地図をご覧ください。黄色のマーカーがマニラ、青がセブ、そして赤が大きな被害が出た地域です。それなりに距離があることはすぐに分かるかと思います。

そして、下の地図は同じ縮尺の日本地図です。被災地とマニラやセブとの距離が、日本ではどれくらいに相当するのか、定規でも使って見てみて下さい。

同縮尺の日本地図

被災地が東京だとすると、セブは仙台、マニラは青森を通り越して函館くらいになります。横向きで見てみると、セブは大阪、マニラは福岡くらいです。

これが大雨じゃなくて台風で、台風がこれから北に向かってセブやマニラを通過するというならもちろん話は別です。でも、今回はあくまでも局地的な大雨です。

ではミンダナオで大雨が降って、セブやマニラで影響が出るのか? それを心配するのは東京で大雨が降ったから仙台や函館、大阪、福岡も大変なことになってるだろうと言うようなものです。ありえないでしょ?

繰り返しますが、根拠の無い心配は百害あって一利なしです。テレビや新聞を見てそのまま反応するのではなく、手間を惜しまず調べましょう。テレビが報じるのは数ある事実の中の視聴率につながる事実だけです。そんなマスコミから身を守れるのは自分だけです。